2009年12月19日土曜日

エコプロダクツ2009 #1

12月10日(木)初日。ビッグサイトに着いたのは、15時くらい。
エコカー乗車体験と会場内エコツアーが主な目的だ。

会場内ツアーは、どこから回ったらいいかわからない人や、分野を絞って効率的に回りたい人にお勧めとのこと。先着 20人なので、まずはこちらを先に申し込んでから、エコカー乗車体験申込コーナに行くことにした。

エコカー受付に行き、複数のクルマに乗れるか確認したところ、乗車後に受付に戻ってくれば、また乗れるとのことだった。

【エコカー乗車体験】
エコカーは、教習所で使われているガソリン車にエコ運転のための燃費計を備えただけのものから、燃料電池ハイブリッド車 (FCHV)、水素ロータリーシリーズハイブリッド車 (DualFuel-REHV)、電気自動車 (EV)は実験車と市販車。計 6車種 7台から選べる。

走行時間帯は、クルマによって違うが、僕が行った時には、充電中のスバルプラグインステラ以外は走っていた。会場内ツアーまでの時間を考えると、2車種に絞る必要があったので、日産の電気自動車実験車両(キューブベース)と、マツダ プレマシー ハイドロジェンRE ハイブリッドにした。

【水素を直接燃やす意義】
まず来たのはマツダ。外観は全くプレマシーそのものだが、ガソリンと水素の二つの燃料タンクを備える。
ガソリンまたは水素を、マツダならではのロータリーエンジンで燃焼させ、その動力でジェネレータを回して発電する。発電した電気でモーターを回して走る。

エンジンは発電以外には使われず、走行は純粋に電気モータのみ。この形式をシリーズハイブリッドと呼ぶそうだ。(それに対し、プリウスなど、エンジンも走行に使うものはパラレルハイブリッドと呼ぶ)

水素のみで 200km走行でき、ガソリンと合わせると 500km以上の巡航が可能。水素を燃やしている間は、水が出るだけなので、究極のエコカーである。

基本的には EV と同じなので走り出しはスムーズ。でも加速すると、ロータリーエンジンが少し遅れた感じで、やや甲高い独特の音が鳴る。この少し遅れる感じは、トルコンの ATの様でもあるし、回転と速度が一致しないところは、どちらかというと、ディーゼル気動車のようでもある。

本来発電効率からいくと、エンジンは一定回転の方が良いけれども、加速が必要な時には、わざとエンジン回転が上がる演出をしてある。これが、マツダのいう ZoomZoom ということらしい。
確かに、エンジン音が小気味よく響くのは、いかにもクルマを運転している感じがする。交差点などで停止した瞬間など、負荷がなくなると瞬時にエンジンは停止(アイドルストップ)して、全く無音になる。

再始動は直結しているジェネレータをモータ代わりにして瞬間的に行われるため、無音・無振動。ダッシュボード上の状況モニタ表示を見ない限り、エンジンが動いているのかどうかは全く分からない。ただ、アクセルを踏み込むと、気持ちのよいエンジン音が響いて、あぁ、頑張っているな、と感じさせる。

水素を燃料にするクルマには燃料電池車があり、これは水素と酸素の化学反応により電気を取り出すが、マツダは直接水素を燃やす。これはなぜなのか。まずはこの疑問を聞いてみた。

僕「水素をロータリーで燃やすメリットって何なのでしょうか?」
担当「まずは、相性が良いことです。ロータリーエンジンは原理的に吸気と燃焼室が分離されているので、着火点の低い水素でも、ほとんど特別な仕組みを組み込むことなく燃やすことが出来ます。2点目は水素の質がそれほど高くなくてよい、ということです。燃料電池には高純度の水素が必要で、その生成コストは無視できません」

普通のエンジン(レシプロエンジン)では、ガソリンに比べ発火点の低い水素は圧縮途中で引火してしまい、うまく燃やせないとのこと。また、水素の質に関しては全く考えたこともなかった。

発展途上の技術として、コスト面を含め、小さな企業であるマツダは、思った以上にまじめに、自社の技術の良いところを柔軟に取り入れて、出来ることをやっていると感じた。感性を大切にするエコカーもまたいいものだと思います。

課題は、水素ステーションの少なさ。ガソリンでも走れるけど、将来はガソリンタンクは無くしたいとのことでした。
(次回、日産実験車編へ続く)

2 件のコメント:

  1. おいらキューブベースが気になります
    今乗っているのがキューブなんです

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  2. いらっしゃいませ。ご無沙汰してます。m(..)m

    日産は、来年リーフっていう EV を出しますが、それ以前にずっと走り回っていた実験車が先代キューブベースなんですよ。
    実験車に乗れる経験は滅多に(今後一生!?)ないので、貴重な経験でした。
    詳細は次回まで待て!(笑)

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