2009年11月16日月曜日

今シーズンの振り返り

【MotoGP】
日テレ地上波のみで観戦予定だったが、青山の活躍などもあり、結局 motogp.com の後半戦 50% オフのシーズンパスも購入することになった。

125cc クラスはあまり観てなくて、とりあえずチャンピオンのシモンの顔を覚えられた程度。(眉が太くて、何となくギャリー・マッコイを彷彿とさせます :-)小山、中上の日本人勢も勢いが無く、ルーキーズ・カップの延長線上のようなメンバーの戦いに、やはり今ひとつ付いて行けませんでした。老練な妖怪のようなライダーばかりが勝つのも問題(発言?)w ですが、マルチネスや坂田・上田時代の面白さ、終盤にかけての駆け引きが一番面白いクラスなだけに、もう少しベテランやスペシャリストが残れるレギュレーションになって欲しいです。

250cc クラス。今年で 60 年の伝統あるクラスが幕を閉じ、最後のチャンピオンが青山博一という素晴らしいシーズンでした。来年からの Moto2 は、参加チーム、台数共多く、激戦が期待できますが、反面純粋にレーシング・オートバイとしての側面からはエンジンがホンダに統一されるため面白みに欠けるような気もします。2st から 4st という大きな転換点でもあり、特に 2st に比べて繊細なアクセラレーションとエンジンブレーキ特性に順応できるかどうかがライダーに問われることになるでしょう。
チャンピオンシップ上位 4 人全てが MotoGP クラスに上がるというのも異例。マルコ・シモンチェリが頭一つ抜けているイメージがありましたが、博一の粘り強さとタイヤの使い方の巧さも光りました。この二人は、来年は基本的には同じマシンに乗る筈なので、特に注目して観たいと思います。
青山周平、高橋裕紀の両名には、新しいクラスでの再起に期待しています。

MotoGP クラスは、ケーシーの不可解な病欠もあり、ロッシが GP 通算 9 度目のチャンピオンを獲得しました。しかしロレンソの速さも確実なものとなり、以前のような絶対的な強さは見られなくなって来ています。ケーシーも復帰後は尋常じゃない速さを見せ、コンディションさえ良ければ、ロッシ安泰ではないことを証明しました。(猿も木から落ちる(ウォームアップのハイサイドリタイヤって前代未聞!?)のも証明しましたが…)
ホンダワークスに関しては、マシンというよりはライダーの問題になりつつあるように見えます。ダニ・ペドロサは速さこそあるものの、勝ち方という点ではバトルに弱く、先行逃げ切りパターンが定着しつつあるのが気になるところ。ドヴィは一度勝ったもののそれっきりと、かなり厳しい状態です。最終戦や来年型ではサスペンションをショーワからオーリンズに変更して来ているようですが、原因がライダーにあるのであれば、あまり効果はないのではないか、と思います。ホンダの GP マシンがショーワ以外のサスになるのは、これが初めてではないでしょうか。

また、来年から日本 GP に行きたいな。

【SBK】
worldsbk.com で観戦しようと気合いが入っていましたが、結局 2 週遅れくらいの JSPORTS ESPN での全戦観戦となりました。

芳賀が盤石と思われたチャンピオンシップは、最終戦、まさかの展開でスピーズの手に渡ってしまいました。転倒クラッシュの多いシーズンで怪我に泣く選手も多く、芳賀以外の日本人はほとんど活躍することなく終わってしまいました。芳賀はドゥカティワークスのトップライダーとして、イタリアでは原田以上の名声を得たのではないかと思いますが、来年はファブリッチオの成長も著しいので、気合いを入れて行って欲しいと思います。

中野くんの引退には本当にビックリしました。100% で攻められないこと、代役のシモンチェリがマシンの戦闘力を証明してしまったこともあると思いますが、ずっと活躍を観て応援して来た身としては寂しいです。また違うフィールドで GP をはじめとするバイクレース界でお会いできることを期待しています。本当にお疲れさま。そしてありがとう。

【WRC】
ミッコがぎりぎりまで追い詰めたものの、結局ローブの前人未到 6 年連続チャンピオンが決定しました。

シトロエンの強さに大きく貢献したダニエル・ソルドは安定性を増し、ターマック以外でも確実に速くなりました。一方のフォード勢は、ミッコ一人が頑張る苦しい展開で、ラトバラの成長が急務です。

来年は、C4 を得たペターの復活と、セバスチャン・オジェに注目して観たいと思います。WR カーが観られるのも来年までなので(ロッシもそれが理由でまた出るようですが… :-)ラリージャパンにも行ってみたいな〜。

【F1】
情熱を持ち続けるものにのみ幸福は訪れる。ブラウン GP の面々、本当におめでとう。

ドライバーチャンピオンシップは別として、F1 の存在意義というか、自動車メーカの姿勢がハッキリ分かったシーズンだったように思う。トヨタは結局勝てずに撤退。BMW も居なくなる。

レースをコストとか効率とか事業性とかで見るメーカはどうか去って下さい。メーカのトップは自分の作ったモノがどれだけ速いか比べてみたくないのかな? もっと素朴で純粋な情熱がどんどん無くなり壊れて行くのは観ていて哀しいです。

以前にも書いたけど、特にレースそのものが本性であったホンダには、F1 でなくともいいので、次世代自動車の技術革新をレースを通じて成し遂げて欲しい。そうしないとモータ、バッテリ分野でも確実に遅れをとるだろう。(レーシング・モータ、レーシング・バッテリという分野はきっと出てくるし、エネルギー効率や発熱の問題など、次世代自動車の性能向上にレースはなくてはならないと信じています)


【その他】
今シーズン観て面白いと思ったその他のモータースポーツ達。
  • レッドブル・エアレース
    • 2007 年から JSPORTS で観だしたが、今シーズンから室屋義秀がフル参戦して俄然注目に。今年八景島上空で彼のエアロバティックを観る機会があったが、あれ以上の正確なコントロールを超低空で求められるエアレースの次元の高さに改めて感服した。日本ラウンドやらないかな〜。フジ TV は早速目をつけて放映中なので、来シーズンからはもっと観る機会も増えるカモ。
  • WTCC(ワールドツーリングカー選手権)
    • DTM の成功を見て、FIA が始めたツーリングカーの世界選手権。まだ歴史は浅いがかなり市販車に近いクルマが激しいバトルを繰り広げ、見応えがある。しかし、トホホなことに、日本車が出ていない。環境にも配慮したレギュレーションは今後も激しく変わる可能性が高いので、プリウスやインサイトで出てみてはどうですか? トヨタさん、ホンダさん!

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