2010年6月18日金曜日

ロッシの居ないグランプリ

今週末はいよいよシルバーストーンでの GP 初開催ですね。
(すごく昔は開催されていたみたいですが、少なくとも F1 の高速サーキットの印象しかありません。コースが改修されてからは初めての GP 開催となります。)


ロッシが居ない GP はなんだかとても変な気分がします。秋のもてぎでチャンピオン争いが観られることが当然、と思っていただけに、なんともいわれぬ虚無感があります。
もてぎに行くモチベーションも少し落ち気味です……。


これまでとても順調にレースを続けてきたロッシさん。いつの間にかグランプリシーンの空気のように欠かせない、しかしながら普段は意識もしない大切な存在になっていたようです。

クラッシュしても怪我はしなかったのに、開放骨折とは……





これまでも数々のライダーが怪我で選手生命を失っています。順調すぎたくらいのロッシさんなので、ゆっくり養生して、またグランプリシーンに戻ってきてもらいたい。でも一方で、ゆっくり考える時間が出来たことで、ラリーへの転向という将来の夢が少し早まる方向に変わってくれることに期待してしまう自分もいる、というなんとも複雑な心境です。

ライコネンは、WRC から F1 に戻ることができるのか? やはり一度離れたシリーズに戻って再成功することはとても難しいことのように思えます。

ロッシにも、もし戦うステージを変える気持ちが少しでもあるのなら、この機会に十分考えてもらいたい。そしてどのシリーズでも、ロッシらしい活躍と明るさを見せて欲しいと思います。

GP の話に戻りましょう。ロッシ以前の強いチャンピオンと言えば、ミック・ドゥーハンをおいて他はいないでしょう。

'94-'98 年までの破竹の5連覇。鬼のような強さを発揮するミックを追い込んだのもまた怪我でした。彼はチャンピオンという究極の目標に手が届くと思われた '92 年の後半戦で、不幸にも右足を骨折してしまいます。オフシーズンの手術は成功するものの、右足の可動範囲は著しく制限されてしまいます。

続く '93 年のプレシーズンテストでも転倒。左手首も骨折します。困難な状況の中、彼はリアブレーキを手で操作するというアイディアを採用し、その後の見事な復活を果たします。

ミックの場合は、チャンピオン獲得に対する強いモチベーションが怪我の克服と同時に自身の強さの源にもなりました。

さて、ロッシさんの場合はどうでしょうか。もう十分な栄光と名誉を得た彼は、ここ数年は本当にバイクの運転が大好きで、それを楽しんでいる様子が伺われます。YAMAHA のレーシングバイクを sweet と表現し、自在に乗りこなせる感覚は、市販バイクに対してさえ完全な一体感が得られるケースがほとんど稀と思われる一般人には、とても理解できないものではありますが。

彼は怪我が完治するまでは復帰を焦らないと言っています。これは彼が自分に課した、バイクへの渇望を復帰へのモチベーションに昇華させようという、一流の方法なのかも知れません。

(この写真の著作権およびその他の権利はヤマハ発動機グループ及び国内外の関連会社に帰属するか、またはライセンスにもとづき使用されているものです)

2 件のコメント:

  1. 彼の大怪我は、僕もびっくりしました。
    トップレベルの人が抜けると緊張感が違うので、じっくりで良いので、ぜひとも復帰してほしいです。

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  2. >Tak さん
    もてぎで会えるといいのですが、無理をしないで欲しいです。
    その間は、富沢の活躍に期待しましょうか。(^^)

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